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土石流災害を考える

7月3日静岡県熱海市で土石流災害が発生しました。

ツイッターに投稿された動画を見て、住宅、樹木、電柱などあらゆるものを押し流し、勢いよく斜面を下って行く土石流の猛威に恐怖を感じました。自然の力の前に私どもは無力であると感じさせられました。

集中豪雨、山林火災、熱波・異常気温、北極海やグリーンランドの永久凍土の融解、マイクロプラスチックの海洋汚染などは、すべて地球規模の公害問題です。この地球を守っていくにはどうしたらよいのか 自然との共生、向き合い方について考えてみましょう。

 

熱海市ー土石流

 

目次

 


熱海市で土石流災害

帝京平成大学の佐藤剛教授(土砂災害学)は、土石流の映像をみて、「時速40キロm以上出ているように見える」と話しています。

土石流は、上流で起きる大規模な土砂崩れが引き金となって、大量の水と混ざり合いながら流れ下る。熱海市周辺は、箱根山などの火山灰、溶岩で構成されている。水を含みやすく、風化が進むと崩れやすい特徴があるという。

静岡県は2012年、土石流の危険があるとして現場周辺を土砂災害警戒区域に指定していました。

京都大学の釜井俊孝教授(地質学)は「今回の現場周辺では半世紀ほど前から上流の開発が進んできたが、災害はおそらく数百年ぶりだろう」と指摘。近年は豪雨が頻発しており、これまで大丈夫だったから今後も大丈夫ということはない。行政も住民も土砂災害のリスクを把握して備える必要がある」と話す。

 引用元:日本経済新聞2021年7月4日朝刊

今回の被害は、15年前に宅地造成のため、樹木を伐採し盛り土された場所から起きています。

要するに、私ども人間が自分たちの都合で自然を破壊したことで発生した「人災」であると言えましょう。私たちはもっと山林を大切にし自然を守って生きていかねばならないと、自然が訴えていると考えるべきではないでしょうか。

国連目標13


SDGs 目標13: 気候変動に具体的な対策を


私たちは2015年9月、第70回国連総会にて採択された持続可能な開発目標(SDGs)が目指す地球規模の17の課題を抱えています。

発展途上国も先進国も含めた世界共通の目標であり、「人間、地球および繁栄のための行動計画」として掲げられました。

具体的には、2030年までに持続可能な世界を達成すると設定しています。

気候変動など喫緊の課題はそれまでも地球規模で議論されてきましたが、改めて共通の目標が設定されたことは大きな意義があります。


地球温暖化とは、温室効果ガスの大気中濃度が上昇することにより地球の平均気温が上昇することを指します。地球温暖化は様々な気候の変化(雨の降り方の変化など)を引き起こすため、「気候変動」と呼ばれることも多いです。日本では「地球温暖化」の方が一般的ですが、海外では「気候変動」と呼ぶことも多いです。

 

脱炭素ー成長戦略

温暖化ガス排出国第2位の米国主導で今年4月に開催された気候変動サミットで、初めて主要国間で温暖化ガス排出2050年実質ゼロ目標が共有されました。 

日本政府も6月18日に発表した骨太の方針と成長戦略において、「脱炭素」を成長戦略の柱に据えました。

政府は2050年までの温暖化ガス排出実質ゼロ、30年度までに13年度比で46%削減する目標に向けてインフラ整備を含めた対策を講ずると決めました。

19年度の日本の二酸化炭素(CO2)排出量の内、16%を占めている自動車に、特に変革を求めました。欧米に比べ遅れが目立つ電動化を国主導で行っていきます。

乗用車は35年までに新車販売で電動車100%を実現するとの目標を入れました。電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車の電動車に切り替えます。

化石燃料に依存した産業革命以来の産業構造を変革するエネルギー革命が起こり始めました。

太陽光、風、水があればできる水素エネルギーの技術進歩が急速に進みつつあり、この技術が主流になるでしょう。

上記のような明確な政策目標の設定は、政府、自治体、産業界、教育機関など多くの組織が目標を達成すべく積極的に取り組むよう促すことになります。

経団連も17年11月、「企業行動憲章」を改定し、「イノベーションを通じた持続可能な経済成長と社会的課題の解決」とSDGsの観点を盛り込みました。

地球を救うには水素や再生可能エネルギー、二酸化炭素吸収技術など新技術に頼るほかありません。

 脱炭素-成長戦略は、長期に低迷している日本にとり国際競争力強化の切っ掛けになり、経済成長率の引き上げに寄与することになると考えます。日本は復活に向けて大いに頑張って、実績を示してほしいと期待いたします。

 

北極圏の温暖化

北極圏の温暖化

北極圏の温暖化は、地球上の他の地域の2倍の速度で進んでいます。このことが、北極圏の動物たちに壊滅的な影響をもたらしています。特に食料に関しては深刻です。